やらないほうがいいってわかっているけど,ついついやってしまうってことは誰しもがあります。
しかし,それが生活を脅かすまでのレベルだと危険です。
アルコール依存症,薬物依存症,過食症,ゲーム依存症など,たまにやるならいいけど,依存してしまうと人生が終わってしまうようなものでも依存してしまうのはなぜなのでしょうか。
今回紹介するのは,デイミアン・トンプソン著【依存症ビジネス】です。
【依存症ビジネス】によると,依存症は病気ではなく,最強最悪のビジネスモデルだと言います。
すべてがそうかどうかはわかりませんが,自分たちで自衛できる可能性もあるということです。
この記事では【依存症ビジネス】を要約し,気になったところを解説していきます。
依存症の原因は「入手しやすさ」である
【依存症ビジネス】によれば,依存症は病気ではなく習慣であると書かれています。
そしてその習慣を引き起こす原因は「入手しやすさ」にあるのだとか。
ベトナム戦争のころ,ベトナムに駐留するアメリカ兵のあいだで薬物が流行し,多くのアメリカ兵が薬物依存症になったそうです。
しかし,その依存症のアメリカ兵たちがアメリカ国内に戻ったら,依存症患者は12%未満にとどまったそうです。
これはなぜかというと,当時ベトナムではその薬物が手に入りやすかったからだそうです。
アメリカに戻ればその薬物は手に入りにくくなり,依存症患者は減っていったということなんですね。
コンビニに行くことを避ける
日本ではコンビニが異常に発達しています。
コンビニでは24時間365日「アルコール」「タバコ」「お菓子やスイーツ」などが売っていて,いつでも手に入れることができるようになっています。
こういう状況は依存症を引き起こす引き金となっているというわけです。
この状況から脱するためには自己防衛が必要です。
僕は「コンビニに行かない週間」とかたまに作ってます。
コンビニは便利なのでどうしても必要なものになってしまいましたので,コンビニが規制されることはないでしょう。
それならこちらから近づかないというのが正解です。
コンビニに行くとなぜか出るときにお菓子を買ってしまっていますからね(笑)
売り手が買い手の「欲しい」という衝動を操っている
「依存症」と聞くと,依存症になった本人が弱かったからというイメージがあると思います。
ですが,実際は売り手,ようするに自分の商品を売りたい企業などが,僕たち買い手の弱点をついて買わせようと試行錯誤しているのです。
例えばSNSやゲームのスマホアプリなんかはその典型です。
とにかく長い時間アプリを使ってもらい,商品を購入してもらえるような戦略を練り,デザインや操作感を研究しているのです。
企業の目的は「利益の最大化」なので,利益を最大化する方法があるならば,それが法律を犯さない限りは使い続けます。
買い手である僕たちにできることは,まず売り手が買い手を操ろうとしているということを理解し,自衛することなのです。
「欲しい」と「好き」は別物だと理解する
Amazon で欲しいモノを買ったんだけど,届いてすぐに開封せず,しばらく放置したことってありませんか?
僕もあるのですが,これってよく考えたらおかしいんですよ。
「これ欲しい」「好きなやつだ」「早く使いたい」と思って購入したはずなんだけど,なぜか開封せずに放置してしまう。
Amazon から段ボールが届いた瞬間「あれ?何を買ったんだっけ?」と買ったモノさえわからなくなることだって1回や2回ではありません。
これは僕たちが忘れっぽいというわけではなく,「欲しい」という衝動と「好き」という衝動は違うということなのです。
そしてどうやら「欲しい」という衝動のほうが強いらしいんですね。
だから手に入った瞬間に冷めるっていうことが起こりうるのでしょう。
これも知っておかないといけない事実です。
「欲しい」という衝動に従ってばかりいると,あっという間にお金がなくなり依存症になってしまうでしょう。
売り手のトリックを見抜けるように知識と警戒心を持つ
以上,見てきたように売り手はとにかく僕たちに買わせようとしてきます。
「自分たちの商品を買ってもらうためなら手段を選ばない」くらいに思っておいたほうがいいと思います。
僕の場合,酒やタバコはやらないのですが,甘いものだったり,ガジェットだったりはけっこう買ってしまいます。
あとから思い返してみると,買ったんだけど結局使わなかったモノってかなりあります。
買ってよかったと思うものは限られていますね。
僕は買ったものはできる限り写真を撮ってあとから見返すようにしているのですが,そういう記録を取っていると一目瞭然です。
今でもたまに「買って失敗した」ということはありますが,昔よりはかなり減りました。
まとめ
「人間の意志は弱い」というのは周知の事実。
いかに意志の力に頼らずに生きていくかが重要です。
【依存症ビジネス】では,いかに売り手が買い手を依存症にしていくのかということがテーマになっています。
売り手が人間の意志の弱さをついてくるのであれば,その手段を知ることで自分を守ることができます。
もし自分が何かに依存していると感じ,人生が上手くいってないと思うのであれば,まずは敵の攻撃を理解することが重要です。