ジル・チャン【「静かな人」の戦略書】要約レビュー

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  • 上司にうまく自分を主張できず、評価が低い。
  • 内向型だけど、外向型のような振る舞いを強要される。
  • 外向型がよしとされる世の中で生きにくい。

世の中には「外向型」と「内向型」という2種類の人間がいます。外向型と内向型ってどんな感じかというと

  • 外向型:外交的で大胆な傾向があり、自分が注目を浴びるような役割にひかれる。
  • 内向型:静かでじっくりと考えるタイプで、一対一のミーティングやひとりの作業を好む。

ざっくり言えばこんな感じ。

世の中、おそらく「外向型」の人間のほうが良いと考えられている傾向が強い気がします。コミュニケーションや仕事など、外向型の人のほうが優れているというイメージないですか?外向型が良しとされる世の中では内向型人間は生きにくいと感じている人も多いでしょう

僕もどちらかというと内向型なので、「損してるなー」と感じることも多いです。そんな内向型人間は外向型の陰に隠れて生きていくしかないのでしょうか。

今回紹介するのは、ジル・チャン著【「静かな人」の戦略書】です。

著者のチャンさんも内向型人間なのですが、【「静かな人」の戦略書】では、チャンさんの経験を元に内向型人間が成功する方法が書かれています

この記事では【「静かな人」の戦略書】を要約し、気になったところを解説していきます。

本を読んで得た知識を僕なりにかみ砕いたり、すでに持っている知識と混ぜたりしているので、必ずしも本書と同じ内容ではない場合もあります。

事前の準備が重要と心得て、しっかりと情報集めと練習をする

内向型と言えど、人前で話さないといけない機会は必ず来ます。外向型の人であれば、雑談やアドリブも得意なので、簡単に乗り切ることができるでしょうが、内向型の人はそうはいきません。

それでも何とか乗り切って良い仕事をする必要はあるので、しっかりと事前の準備をすることが重要だと書かれています。何か会議などで人前でしゃべらなければいけない場合、事前の準備や情報収集、スピーチの練習などに時間をかけるのです。

よく考えたら学生のとき、授業中に先生に指名されたとき、「自由に話して」と言われるとしゃべれないけど、「教科書を読んでください」くらいだったら、声は小さくても問題なく読むことはできますよね。あらかじめ台本みたいなものがあり、台本を読み込んで練習すると、人前で話す緊張も少しはやわらぐでしょう。内向型の人は、そのような事前準備が大事ということです。

まあ個人的には内向型ではなくても事前準備は必要だと思いますけどね。外向型の人があまり準備をせずにスピーチなどを乗り切った場合、それはただ乗り切っただけで、良い評価を得られたかどうかはあやしいものです。逆に他人のスピーチを聞く機会もたくさんありますが、やはり準備されているスピーチは聞きやすく満足感が高いです。

外向型、内向型に関わらず、仕事に対してはプロとしてしっかり準備をしないといけないと再確認しました。

まずは一人と仲良くなる

新しい環境になじむことも、内向型の人にとっては難しい課題です。もちろん時間をかければ大丈夫なのですが、自分以外が全員知り合い同士という状況(転職や転校、パーティーなど)で新しく人間関係を作っていくのって怖いですよね。

そういう場合は「まずは一人と仲良くなる」ということを目標にしてみましょう。大人数でのコミュニケーションが困難であるなら、1対1のコミュニケーションに集中し、それから徐々に仲間の輪を広げていくのです。

僕も大人数でのコミュニケーションはそこまで得意ではなく、飲み会とか行っても誰か1人と深く話していることのほうが多いです。だから飲み会はちょっと苦手なのですが、それでもカフェとかで誰かと話すのは好きだったりします。

無理に大人数になじむ必要はなく、まずは自分が居心地がいい少人数でのコミュニケーションを深め、無理なく徐々に広げていけばOKです。

長期的な関係を築くことに注力する

営業職の人とか、自分が提供するサービスを売り込む人って、多少強引に契約を取るイメージが強いのですがどうでしょうか?

そういう人は外交的な人が多く、上手い言葉で相手を納得させ、早く買わせようとしている気がします。そして、企業もそのような営業力が強い人を求めている傾向があるはず。

僕も自分のサービスを売る人間ですが、そのような強い営業って苦手で、今までやったことがありません。あくまで「買うかどうかはあなたの自由(But You Are Free)」というスタンスでずっとやっています。

そういうスタンスで仕事をしていると、どうしても短期的な利益を追い求めることができず、ちょっと時間が経ってから契約が成立するみたいなことのほうが多いです。おそらく僕が企業に勤める営業マンだったら、企業にとってはあまり良い営業ではないでしょうね。

ただ僕は長期的な関係を最初から目指したほうが、その関係は長く続くのではないかと思っています。なんか強い営業って、短期的に利益は得られるけど、継続して利益が得られる関係になりにくいのではと思ってしまうんですよね。

そのあたりの妥当性は議論しませんが、内向型の僕としては、強い営業をしなくていいのであればそれにこしたことはありません。最初から長期目線で顧客との関係を考え、信頼してもらうという道もあるということを知っておけば、内向型の人は楽になると思います。

「行かない」という選択肢も検討する

パーティーや飲み会、イベントなどに誘われたら、普通の人は断りづらいはず。予定がなかったら行く人のほうが多いでしょう。

でも内向型の人ってそれで疲れてしまうこと多いんですよね。知らない人がたくさんいたり、大人数でのコミュニケーションを取らざるを得なかったり、そもそもうるさくて疲れてしまう人もいるでしょう。

まったく外に出ないという選択もダメです。自分に完璧にマッチしている世界なんてこの世の中には存在しません。「内向型の自分」を言い訳にして、あまりにも活動しないのも世界が広がらないので、結局自分の首を絞めることになります。

ですが、すべてに誘いに乗る必要もないわけです。そのときに「行かない」という選択肢もあるよということを覚えておくといいと思います。モチベーションがまったくわかない、気乗りしないというのであれば、断る勇気も必要です。

自分のスタイルを見つけ、別人になろうとしない

SNSが流行っているせいか、どうしても他人のきらびやかな人生が気になり「その人みたいになりたい」と思うことがあります。その人になる努力もやろうとするのですが、結局上手くいかず、疲労感とむなしさだけが残ってしまいます。

誰かになろうとすることほど不幸なことはありません。これは外向型であろうと、内向型であろうと同じ。別人になろうとせず、自分をみつめて、自分のスタイルを見つけることは必須です。

僕も他人に憧れていた時期は、今思えばつらかったのかな。そういうことをしなくなった今は、ストレスが激減して楽に生きることができています。

まとめ

著者のチャンさんも内向型人間なのですが、【「静かな人」の戦略書】では、チャンさんの経験を元に内向型人間が成功する方法が書かれています。

自分が内向型だからと言って、無理に外向型になろうとしなくてもいいということがわかります。内向型の特性を生かし、自分のスタイルを見つけることで幸せな働き方ができるはずです。

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