アンダース・エリクソン【超一流になるのは才能か努力か?】要約レビュー

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  • たくさん練習しているのに上達しない。
  • 才能がないとトッププレイヤーにはなれないのか。
  • 才能がなくても、圧倒的に上達する方法はないのか。

スポーツをしていると、どうしてうも優劣がついてしまいます。自分が劣等生だと、「優等生との差は何なのか?」と考えることも少なくありません。そして、自分の努力の足りなさや才能のなさを嘆いてしまいます。

優劣は本当に才能で決まるのでしょうか? もしそうでないなら、トッププレイヤーとそうでない人たちは何が違うのでしょうか。

今回紹介するのは、アンダース・エリクソン著【超一流になるのは才能か努力か?】です。

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【超一流になるのは才能か努力か?】は、長年各分野のトッププレイヤーを研究してきたアンダース・エリクソン先生の知見が書かれた本です。エリクソン先生によれば、トッププレイヤーたちは「質が高い練習を大量にしている」ようで、生まれもった才能だけでトップになった人は誰一人としていないと主張しています。

この記事では【超一流になるのは才能か努力か?】を要約し、気になったところを解説していきます。

本を読んで得た知識を僕なりにかみ砕いたり、すでに持っている知識と混ぜたりしているので、必ずしも本書と同じ内容ではない場合もあります。

意図的な練習をする

【超一流になるのは才能か努力か?】は一言で言うと「意図的な練習」について書かれた本です。本の中では「限界的練習」と和訳されていますが、一般的には意図的な練習で認知されています。

意図的な練習とは、「目的を持って体系的に行う練習」のことです。「目的を持って」と聞くと「そんなの当たり前じゃないか」と思う人も多いでしょう。しかし、多くの人が行う練習は意図的な練習になっておらず、ただなんとなく練習しているという状態になっています。

というのは、目的を持った練習というのはかなりつらく、自分ができてないところにフォーカスしないといけないのでストレスが強いんです。やってる本人からすれば意図的な練習のつもりでも実はそうなってないというパターンは非常に多いのです。

僕はこの意図的な練習についてかなり興味があり、自分でたくさん調べて自分のがやっているスポーツに取り入れています。幸い、僕は「できないことができるようになる」のが楽しい人なので意図的な練習でもそこまでストレスがかからずにできていますが、これも僕よりも上のコーチ的な存在からすればまだまだ改善点は出てくるでしょう。

とにかく意図的な練習は不快であり、そこから逃げると上達は難しいということなのです。

練習は集中限界に沿って行う

【超一流になるのは才能か努力か?】には「練習は、70%の集中力で長い時間行うよりも、短い時間でもいいから100%の集中力で行うほうがいい」と書かれています。これ以上集中できないと思ったら、いったん練習は中断して休憩すべきだと言うことです。

これを意識して練習するようになると、本当に集中できる時間は短いんだということがわかります。下手したら5分くらいで集中力は切れます。

ただこの「短い時間でも集中できる」というのはすごく大事なことだと思います。ほとんどの場合、集中力が高くない状態で長く練習したり勉強したりしてますよね。これって下手したら「本当に集中する」ことを知らない状態で自分のピークが終わってしまう可能性もあります。

でも3分でもいいから「最大限集中する」ということを積み重ねていけば、その集中力マックスの状態を長時間キープできるようになってくるはず。

【超一流になるのは才能か努力か?】を読んでからは、練習は量も大事だけど、質が超大事ということがわかり、練習が激変しました。

自分の弱点を見つけ、集中的に練習する

意図的な練習とは、「目的を持って体系的に行う練習」のことなのですが、これ言い換えると「自分の弱点を潰す」と言えます。

「長所を伸ばすか、短所を潰すか」という論争はいまだにありますが、こと実力をつけるためには「短所を潰す」ほうが圧倒的に効果が高いと言われています。効率的に上達したいのであれば、自分の短所を見つけ、その短所を潰すことにフォーカスした練習が必要なのです。

【超一流になるのは才能か努力か?】に書かれている具体例でおもしろかったのは、英語の勉強についてです。英語が母国語ではない人が、英語の聞き取り力を高めるために、アメリカのショッピングモールでたくさんの人に同じ質問をしたそうです。なぜそんなことをしたのかというと、同じ質問をしているので、答えは基本的には同じ答えが返ってきますよね。いろんな人から同じフレーズを聞く訓練になり、聞き取る力がアップしたそうです。

これもし、会う人それぞれ違う質問をしていると、全て違うフレーズが返ってきて、集中的な練習にならないわけです。ただたくさんの人と会話したっていう経験だけが残り、英語の聞き取る力はアップしてないでしょう。

というふうに、自分の弱点を見つけたら、それを一気に潰してしまうのが効果的です。これを知ってからは僕も弱点だけを練習する時間を設けていますが、確実に弱点がなくなっていくんですよね。かなり快感です。

練習するときは誘惑を排除する

毎日たくさんの練習をこなしている人を見ると、超人的な意志力だと感じます。しかし、これは意志力に頼り切っているわけではなく、継続しやすい環境を自分で作っていることが大きな原因のようです。

例えば、ベルリン芸術大学のバイオリン専攻の学生を対象にした調査だと、朝起きてからすぐに練習するという習慣があったそうです。

これには

  • 決まった時間に練習することで習慣化しやすい
  • 朝は他の用事などがないため、練習を邪魔されることが少ない

というメリットがあります。仮に好きな時間に練習したり、おもしろいテレビ番組がある時間帯などに練習したりすると、誘惑が多く、集中できないでしょう。

誘惑を目の前にすると、どんな人でもその誘惑に抗うことは難しいですが、あらかじめ誘惑を排除しておくと、練習を継続しやすいということです。

とりあえず練習するときはスマホはその空間に置かないようにしましょう。

まとめ

超一流になるのは才能か努力か?】は、長年各分野のトッププレイヤーを研究してきたアンダース・エリクソン先生の知見が書かれた本です。

個人的にこの本はバイブル的な本で、一番読み返している本です。自分自身スポーツをやっていて、努力しているけど結果が出にくい人だったので、この本には何度も救われています。

意図的な練習はスポーツだけでなく勉強や仕事にも適用できるので、全人類が必読の書だと思っております。

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