安藤広大【数値化の鬼】要約レビュー 

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  • 毎日仕事頑張ってるし,家に帰ってもしっかりと勉強している
  • でも結果が出ない
  • 結果が出ている人と自分の違いがわからない

毎日仕事を頑張っているし,家に帰っても勉強したりして努力をしているけど,結果を出せなくてくやしい思いをしていませんか?

でも周りの人は結果を出したりしていると「自分はなんて無力なんだ」とネガティブな考えが出てきて,嫌になることって誰にでもありますよね。

結果を出す人と出せない人ってどんな違いがあるのでしょうか?

仕事ができる人や急成長する人が共通してやってることってあるのでしょうか?

そんな疑問に答えてくれるのが,安藤広大著「数値化の鬼」です。

この本によれば,仕事ができる人や急成長する人の共通点は「ものごとを数字で考えることができる」ことであり,仕事で結果を出せない人は,数値化する技術がないということです。

この記事では,本書を要約し,気になったところをレビューしています。

数値化するクセをつける

数値化というと例えば「コミュニケーション力を上げる」とか「人間力が高い」みたいなことをイメージするかもしれません。

でもよく考えたら,コミュニケーション力とか人間力って意味がわからないですよね。

仮に「あなたのコミュニケーション力は50点です。もっと努力しましょう」と言われたらどうですか?

「私のコミュニケーション力が低いのはわかるけど,じゃあどうすればいいの?」ってなりませんか?

多くの人がこういうふうによくわからない数値化を使っていて,数字に対して嫌悪感を示しています。

こういう数値化は役に立ちません。

では本書で言う「数値化」とは具体的にどんな感じかというと以下のようなものです。

  • すごく仲良くなる→1日1回は話しかけて仲良くなる
  • あの店がとても好きです→あの店は週に2回通ってるくらい好きです
  • 家でもたくさん勉強してます→家に帰ったらまず1時間し,寝る前に1時間勉強しています

どうでしょうか?

わかりやすくないですか?

本書ではこのような数値化をするクセをつけましょうと言っています。

結果が出ない人は,このような数値化ができておらず,なんとなく曖昧に頑張ってしまっているので結果が出ないということなんですね。

例えば営業の人なら「たくさんアポをとる」じゃなくて「1日30件は電話して,そのうち3件はアポを取れるようにする」みたいな数値化をすることで,自分の行動を自分で評価することができます。

「今日は達成できたからとりあえず2週間は達成できるように頑張ろう」とか「3日連続で達成できなかったから,この数値が妥当なのか?それとも話し方が下手だからアポがとれないのか?」など考えることができます。

役に立たない数値化よりも,役に立つ数値化をするクセをまずつけよう,ということですね。

意味は遅れて理解できる

本書では「行動ファースト」という考え方が大事だと主張されています。

ただ最近は,行動する前に理由だったり,説明だったりが欲しい人が多いように感じます。

もちろん何も考えなく行動したり,盲目的に上司の言うことを聞くというのは良いことではありませんが,事前に考えたって,やってみたら上手くいかないことなんてたくさんあります。

逆に言えば,行動してみることによって,いろんなことが理解できるようになります。

「やる気があるから行動できるのではなく,行動しているとやる気が出てくる」というのは良く言われることですが,やる気だけでなく,理解も行動してからやってくるのです。

「なんでこんなことをしなきゃいけないんだ…」と文句を言う前にとりあえずやってみて,それから考えたり,疑ったりしても遅くはありません。

継続性を評価する方法

例えば学生のとき,定期テストを受ける前に「テスト期間」ってあったと思います。

みんなテスト期間中は必死に勉強して,テストで良い点を取るために努力します。

でもそうやって短期間で得た知識なんて,身に付くわけありません。

大人になった今,ほとんどの内容を覚えてないはずです。

それなら毎日15分でもコツコツ継続して勉強するほうが,長期的な記憶にもなりやすいし,習慣になるので,テスト期間だけ特別に必死に勉強する必要なんてないわけです。

大人になっても,本当の意味で成長するためには継続する必要があります。

その継続性をチェックするためにどうすれば良いのかというと「マイナス評価をつける」と書かれています。

例えば,勉強を習慣化するために週に4日は15分以上の勉強をするという目標を立てたとします。

このときに10週間のうち,5週間達成したとします。

マイナス評価がない場合「5週間達成で+5ポイント,5週間未達でゼロポイント,合計5ポイント」となります。

これって危機感が弱くないですか?

マイナス評価があるとこうです。

「5週間達成で+5ポイント,5週間未達でマイナス5ポイント,合計ゼロポイント」となり,危機感が出てきます。

僕も何かを習慣化する場合は,マイナス評価を自分でつけていますが,マイナス評価があると気が引き締まり,目標達成率が上がった気がします。

まずは仮説として受け入れる

学校のテストと違い,仕事は正解がない場合がほとんどです。

「去年は正解だったけど,今年は不正解」みたいなこともたくさんあります。

そこで大事なのは「まずは仮説として受け入れる」ということです。

ほとんどの人は,何か正解らしいものを見つけたら,それにしがみつき,考えを変えることはありません。

例えば,偶然に上手くいったことに固執し続け,その方法を後輩なんかにも偉そうに語ったりする人がいます。

でも後輩が同じようにやってみたら失敗したなんてこともあるはず。

このとき,後輩は先輩の言うことを鵜呑みにするのではなく「先輩が言ってたからとりあえず試してみるか。失敗することも想定しておこう」くらいのスタンスが良いのです。

仮説として受け入れるということは「試してみる」ということで,このような科学者マインドがある人は仕事でも成功しやすいはずです。

まとめ

今がむしゃらに頑張っている人は以下のことに注意してみてください。

  • 数値化するクセをつける
  • 自分の目標には必ず数字を入れる
  • 自分の努力の継続性を記録する

僕も人を評価する立場なのですが,どうすれば良いのか迷っていたときにこの本に出会いました。

意味がわからない数値化ではなく「行動量を見るという数値化」という観点で評価を作っていくとスラスラと要項が作れました。

いきなり全部を数値化しようとするとかなり難しいと思いますので,まずは自分ができる範囲で数値化するクセをつけていくと良いと思いました。

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