ピーター・ブラウン、ヘンリー・ローディガー、マーク・マクダニエル【使える脳の鍛え方】要約レビュー

ビジネス書
記事内に広告が含まれています。
  • 勉強しても成績が良くならない。
  • 先生の言う通りに勉強してるけど頭に入らない。
  • 自分の才能ならこれが限界なのか。

必死に勉強しても成績が上がらないという経験は、多くの人がしたことがあるのではないでしょうか。

親や先生の言うことや巷で言われている勉強法を試してみても成績が上がらず、自分の脳はこれが限界なのかと心が折れてしまうこともあるでしょう。

今回紹介するのはピーター・ブラウン、ヘンリー・ローディガー、マーク・マクダニエル共著【使える脳の鍛え方】です。

【使える脳の鍛え方】によれば、多くの人が直感的に「良い」と感じている勉強法は、実は効率が悪い間違った勉強法であることのほうが多いということです。

みんなが信じている間違った勉強法で全員が勝負するのであれば、それこそもともと生まれ持った遺伝子とか脳で勝負しなければいけません。

しかし、正しい勉強法を知っていれば、そのような才能を超えてレベルアップすることができるはずです。

この記事では【使える脳の鍛え方】を要約し、気になったところを解説していきます。

本を読んで得た知識を僕なりにかみ砕いたり、すでに持っている知識と混ぜたりしているので、必ずしも本書と同じ内容ではない場合もあります。

自分の好みの勉強スタイルで成果があがるとは限らない

まず【使える脳の鍛え方】のメインの主張は、「成果が上がりやすい勉強法はほぼ確立されている」ということです。

その中の一つが想起(検索練習)で、思い出す力を利用し、記憶を強化する勉強法です。

よく「再読」と言って、同じテキストを何度も読むという勉強法がいいと言われていた時代がありますが、再読をするよりも、テキストを閉じて内容を思い出すという勉強をするほうがはるかに効果的なのです。

「私は視覚派だ」とか「耳から情報を入れないと覚えれない」みたいに「勉強スタイル」も個性によって違うという主張もあるようですが、これも間違っているそうなんですね。

感覚的には自分に合っている勉強法のほうがはかどっているように感じるのですが、実際の成績アップにはあまり関係がないようなのです。

基本となる勉強法をやってみて、その基本の範囲内でのアレンジは有効だと思いますが、基本から外れた「個人の好みの勉強法」はほぼ意味がないということをまずおさえておきましょう。

最強の勉強法はテスト

先ほども書きましたが、「想起」は最強の勉強法です。

人間の記憶は、「覚える」というより「覚えたことを引っ張り出せるかどうか」で決まるようで、その脳の中のどこかにある情報を引っ張り出すトレーニングをするのが想起です。

テキストを読みながら何度も読むよりも、テキストを読んだら閉じて、書いてあった内容を思い出し、書き出すほうが圧倒的に効果的なのです。

これやってみたらわかりますが、けっこう難しいです。

直前に読んだ文章も、見ずに思い出そうとするとなかなかできないものです。

それでも頑張って続けていくと慣れてくるので、そうやって苦労して覚えた内容は忘れにくくなっています。

何も見ずに思い出すということは、よく考えたら「テスト」と同じです。

テスト中はカンニングできませんからね。

ということはテストは最強の勉強法なのです。

実際に【使える脳の鍛え方】では「テストは評価ではなく学習に利用するべき」と書かれています。

テストを通常の授業中に活用する事例もたくさん紹介されているので、テストを取り入れてみたい人は読んでみてください。

本を読んだら、本を閉じて内容を思い出し、10分間紙に描き出す

想起を利用した授業の具体例で参考になったのは、「毎回授業終わりの10分間、この授業で学んだことを紙に書き出してもらう」というものです。

このように毎時間やっていると、想起することにも慣れていくし、成績は確実にアップしていくでしょう。

僕はこの方法を読書のときに使っています。

「20分読書をしたら、本を閉じ、5分間だけ内容をノートに書き出す」というのをやっています。

最初はマジで思い出せずに苦労しましたが、慣れてくると書けるようになってきます。

読書記録としても使えるのでオススメの方法です。

知識を覚えて使える状態にするには「くり返し使う」

分かりやすい文章を書く方法として「PREP法」という方法があります。

  1. Point:ポイント、結論
  2. Reason:理由
  3. Example:具体例
  4. Point:ポイント、結論

以上のような手順で文章を書いていくと分かりやすいよって話なのですが、この知識自体は覚えやすいですよね。

でもこれを覚えたからといって、次に文章を書くときに使えるかどうか、もっというと覚えているかどうかはかなり怪しいです。

知識は知っているだけではダメで、使える状態にしておかないと意味がありません。

そして使える状態にしておくためには「くり返し使う」必要があります。

すごく当たり前のことを言っているようですが、実際にやっている人は少ないのです。

このPREP法を知り、もし使いこなしたいのであれば、PREP法を意図的に使う練習をしないといけません。

PREP法を付箋に書きパソコンに貼っておくとか、無理やりにでも使っていかないと知識は自分のものになっていきません。

意図的に、くり返し使っていくと、いつのまにか自然とできるようになっているものです。

それまではくり返し使うことを心がける必要があるのです。

まとめ

使える脳の鍛え方】によれば、多くの人が直感的に「良い」と感じている勉強法は、実は効率が悪い間違った勉強法であることのほうが多いということです。

多くの人が直感的に「良い」と思っている方法に逆らって、正しい勉強法を試すのは勇気がいるし、慣れてないのでけっこうめんどくさかったりしますが、慣れてきたらこっちのものです。

個人的には想起(検索練習)は少しずつでもいいので、やってみることをオススメします。

3週間くらいやればかなり慣れてきますよ。

タイトルとURLをコピーしました