忘れられない後悔があるから人生をやり直したいという人がいる一方で,後悔しないように慎重になりすぎて行動できない人もたくさんいます。
人は後悔することを避けたいと思っているにも関わらず,後悔がない人なんていません。
後悔をなくす方法なんてあるのでしょうか?
それともそんなものはなく,上手く付き合っていくしかないのでしょうか。
今回紹介するのは,ダニエル・ピンク著【THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める】です。
【THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める】には,後悔は人を人たらしめているものであり,後悔から教訓を得るように付き合っていくことが大事だと書かれています。
後悔と上手く付き合う方法があるのであれば,絶対に知りたいですよね。
この記事では【THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める】を要約し,気になったところを解説していきます。
後悔が人間を人間たらしめている
まず最初に考えることは「後悔をしない方法があるならぜひ知りたい」というところでしょうか。
人間から後悔という感情を消し去ることができればどんなに楽なのでしょう。
結論から言えば,後悔するということは人間の本質の一部であり,脳や身体が正常に動いていることの証だそうです。
例えば脳がまだ発達してない子どもは,後悔するということができないそうです。
確かに小さい子どもが後悔していると感じることってないですよね。
また精神・神経系の病気がある人も後悔がないのだとか。
後悔しない人は脳が損傷しているかもしれないと疑われるくらいのようで,後悔するということはむしろ,健全で成熟した人間の証なのです。
後悔のメリットを知る
僕たちが生きている以上,後悔というものからは逃げられないということが分かった上で,今度は後悔のメリットを知る必要があります。
後悔のメリットは一言で言えば「後悔することで教訓を得ることができる」ということでしょう。
やってしまった失敗で後悔しているのであれば,次は失敗しないようにしようと意思決定の質が上がります。
後悔から教訓を得るということを少しづつでも積み上げていけば,人生の質はどんどん高まっていくはずです。
もちろんこれは後悔を放置していたら無理です。
後悔をしてしまったら,それを逆に利用してやるという気持ちが大事で,それから具体的にどう利用してやろうかと考える必要はあります。
後悔を人に話す
後悔と向き合う方法の1つとして「セルフ・ディスクロージャー」というテクニックが書かれていました。
これは「自己開示」と呼ばれていて,簡単に言えば,自分の後悔を人に話してみるということです。
なぜ人に話す必要があるのかというと,心の重荷を軽くするためです。
後悔などのネガティブな感情は自分にこびりついている感覚がありませんか?
実はそんなことはなくて,自分自身と感情は分かれているのです。
その分かれている感覚を掴むために,まずは人に話すことが有効なのです。
できれば笑い話にできると最高ですが,人に話すことが難しいようであれば紙に書き出すだけでもかまいません。
紙に書き出すと,そのネガティブな感情は紙の上にあり,その感情を客観的にみることができます。
客観的にみることができるようになると勝ちです。
まとめ
【THE POWER OF REGRET 振り返るからこそ、前に進める】には,後悔は人を人たらしめているものであり,後悔から教訓を得るように付き合っていくことが大事だと書かれています。
読んでみると当たり前のことのようですが,後悔という感情が自分と同一化していると「後悔と上手く付き合う」なんて夢物語のように感じてしまいます。
だからこそ,上手く付き合う方法を知り,少しずつでもいいから実践していく必要があります。
このあたりは「ストレス」と似ているなと思いました。
ストレスは絶対になくならないけど,上手く利用すれば自分が前に進むために使うことができます。
後悔も同じということです。