情報が氾濫している世の中。
インターネット上のデジタル情報は,今や20年前の5,000倍だそうです。
働き方改革というものも実施されていて,(一応)残業とか休日出勤とかしにくくなっている=働いて良い時間は減っているのですが,そんな中でもしっかりと成果を出さないといけませんよね。
このような状況で,少ない時間でより多くの仕事をこなせる生産性が高い人間になるにはどうすれば良いのでしょうか。
そんな疑問に答えてくれるのが,樺沢紫苑著【インプット大全】です。
この本によれば「本当に必要な情報に狙いを定め,アウトプットを前提としたインプットをする」ことにより,効率的に情報を知識や知恵に変えることができるということです。
今回は僕がこの本を読んで気になったポイントを要約し,レビューしていきたいと思います。
アウトプット前提のインプットをする
この本で一貫してい伝えていたことは「アウトプット前提のインプットをしろ」ということでした。
具体的には
- 人に教える前提
- プレゼンする前提
- 質問する前提
みたいなことです。
このようにアウトプット前提でインプットをすると,知識の吸収力が圧倒的に違います。
事例では,美術館に行き,なんとなく観賞した人たちは「すごかった」という感想しか言えなかった(3秒)に対し,あらかじめ「5分間感想を発表して」と伝えておくと,しっかりと5分感想が言えたと言います。
3秒から300秒なので100倍知識が吸収できたってことになります。
厳密には100倍になるかどうかはさておき,アウトプット前提でインプットするのは確実に効果があります。
何を隠そう,このブログも僕のアウトプットのために作られているものです。
このブログを書く前提で本を読んでいるので,本の理解が深まっています。
セミナーなどには積極的に参加するべき
今はYouTubeなどでいろんな動画があるので,欲しい情報は簡単に手に入りますが,可能であれば,セミナーや勉強会などに積極的に参加するべきと書かれています。
ようするに「生で聞く」ということです。
これはなぜかというと,生で聞くことにより「非言語情報」も得ることになり,れが感情を揺さぶり,記憶に残りやすくなるのだとか。
非言語情報というのは例えば「表情・視線・動作・声の調子・強弱」などのことです。
リアルにその場にいるのと,その場にいないのとでは大きな差がつくということです。
アーティストのライブとかでも,ストリーミングで聞くよりも感動しませんか?
あれは非言語情報があるからそうなるということなんですよね。
3つの学びが得られたら十分
ではあなたがセミナーに行ったとしましょう。
せっかく高いお金を払って,時間を使ってセミナーに行ったわけですから,元を取ろうと思いますよね。
教えてもらったことをすべて吸収しようと思いますよね。
それ自体は悪いことではないのですが,そこまで欲張らないほうが良いかも知れません。
なぜかというと脳が一度に処理できる情報は限りなく少ないからです。
目安としては「3つ」と思っておいたほうが良いでしょう。
それを知らずにすべてを持って帰ろうとすると,すべてが中途半端になり,理解が浅くなります。
それなら最初から3つに絞って,3つだけ吸収しようとしたほうが集中力も高まり,学びの効率はアップします。
これ,本とかでも同じです。
本の内容をすべて物にしようと思ったら,理解が中途半端になりますが,まずは自分の興味があるところだけ理解しようとしてみてください。
本の内容が10あるとすれば,まずは3だけ理解しようとするのです。
「じゃあ残りの7はどうするの?」ということなのですが,それは何回も同じ本を読むことで解決されます。
2週目では3はすでに理解しているので,残り7に注意すれば良いのです。
そこからさらに3学びとって,残りは4になりますよね。
というふうに,1つコンテンツを何度でも味わうというのは,とても理にかなったインプット法なのです。
むしろ1つコンテンツは何度でも味わうことが必須で,現代人は1つのコンテンツの上澄みだけ舐めるようなことしかしないので,インプットの効率がめちゃくちゃ悪くなっているのです。
まとめ
他にもいろいろ重要なことは書かれていますが,何はともあれ「アウトプット前提のインプット」はすぐにできると思いますので,ぜひやってみて欲しいと思います。
僕も何かを学ぶときは誰かに教える前提で学びますし,本はブログに書く前提で読みます。
インプットの効率が上がってくると,やはり楽しいです。
学びは楽しいものということをあらためて感じさせてくれます。