鈴木祐【運の方程式】要約レビュー

心理学
記事内に広告が含まれています。
  • 同じような実力でも成功する人としない人がいる。
  • 人生には運も必要なのだろう。
  • 運がなかったら諦めるしかないのか?

例えば,同僚と同じくらいの実力だし,むしろ自分のほうが努力はしているんだけど,その同僚のほうが評価されたり出世したりすることってありますよね。

こういうことが起こるたびに「なんでこんな努力をしているのに報われないんだろう」とサジを投げたくもなります。

人生というのは運ゲーなのでしょうか。

もしそうであるならば,運がない人は諦めるしかないのでしょうか。

そんな疑問に答えてくれるのが,鈴木祐著【運の方程式】です。

この本によれば,残念ながら人生には運ゲーの要素はかなりある,と書かれています。

100%成功する方法ないけど「運の方程式」に沿った行動を繰り返していくことで,人生という運ゲーの攻略は格段に楽になるとのこと。

その運の方程式とは以下のようなものです。

幸運=(行動×多様+察知)×回復

もっとわかりやすく説明すると「行動力」「察知力」「継続力」「回復力」の4つの能力をトレーニングしていくことが幸運に近づく科学的な方法なのです。

この本にはこの4つの能力を鍛えるためのワークがたくさん紹介されています。

この記事では鈴木祐著【運の方程式】を要約し,気になったところを解説します。

「幅広い実験」と「一点集中」を繰り返す

【運の方程式】の個人的なハイライトはこの一文です。

天才は「幅広い実験」と「一点集中」を繰り返す

僕の場合,今までいろんなことをしてきました。

本業と本業から少しずらしたコンテンツ,ブログ,YouTube,投資,その他副業など。

本当にいろんなことをしてきました。

これが「幅広い実験」です。

僕がダメだったのは,この幅広い実験だけしかやってこなかったことです。

なぜ幅広い実験をするのかというと,自分がコミットするべきものを探すために幅広く手を付けるわけです。

僕はこれを理解してなくて,たくさんのことに手を付けていればいつか成功すると思っていました。

大事なのは,成果を出すためにたくさんのことをするのではなく,1つに絞るためにたくさんのことをすることだったのです。

実際に成功している人たちは,幅広い実験と一点集中を繰り返している人が多いというデータがあります。

子どものころから一点集中していた人たち(タイガーウッズとか)のケースはかなり少ないそうです。

メディアではそういう人たちばかり取り上げるから,成功するためには小さい頃から一点集中しないといけないと僕たちは思いがちです。

子どものころに結果を出す人は,小さい頃から一点集中している人が多いようですが,大人になってから成功し続けることがかなり稀なのだとか。

とくに僕みたいに大人になってから成長の楽しみを知った人間としては,幅広い実験からの一点集中は1セットだということは忘れてはいけません。

意図的に迷走する

人間は論理的になればなるほど創造性は失われます。

これは「拡散思考」とか「マインドワンダリング」とか調べてみるとわかるのですが,論理的な思考と創造的な思考は両立できないと言われています。

僕はどちらかというと論理的な人間なので,創造性は低いということです。

これを解決するためには「意図的に迷走すること」だと書かれていました。

ミステリー作家のレイモンド・チャンドラーは1日のうち,何もしない時間を4時間も設けているそうです。

その4時間のうちは,頭に思い浮かんでくるアイデアを書き留めることだけが許され,それ以外に生産的なことはせず,ひたすらくつろぐことしかしません。

僕たちが試してみるのはいきなり4時間も迷走時間を設けることは難しいので,まずは15〜30分くらい迷走してみましょうと書かれています。

迷走するためのテクニックもいくつか書かれていましたが,僕が試しているのは「意図的な落書き」です。

15分タイマーをセットして落書きをするというもの。

イラストでもいいし,頭に思い浮かんが単語を書いてみてそれからいろいろ連想していくとか,意図的に意味がないことをしていくというものです。

筆記開示とかブレインダンプに近いと思いましたが,頭がスッキリする感覚は生まれてきました。

なかなかすぐに創造的なアイデアが思い浮かぶことはないでしょうが,習慣にして継続していこうと思います。

問いを立てる

僕がずっと欲しいスキルがあるのですが,なかなか実践できてないことがあります。

それが「クリティカル・シンキング」というスキルです。

日本語にすると「批判的思考」ですが,1度目の前のものを疑ってみて思考を深めていくテクニックです。

世の中の常識と言われていることを素通りして実行していると,独創的なアウトプットができないと感じています。

【運の方程式】の中では,クリティカル・シンキングという言葉は出てこなかったですが「目の前の出来事に問いを立て続けるだけでもパフォーマンスは改善される」と書かれていました。

「なぜか?という問いはその答えの100倍重要だ」というアインシュタインの名言もありますが,僕には問いを立てるスキルが足りない気がするんですよね。

その問いを立てる力を身につけるワークも紹介されていました。

かなり難しそうなワークでしたが「まずはこれから」という3つの問いが紹介されていました。

  • 〜は以前に学んだことや習ったことと,どのように関連しいてるだろう
  • 〜について,よく知っていることと知らないことは何だろう
  • 〜と〜を比べたらどうなるだろうか

このワークも1日のルーティンのどこかに組み込んでいこう。

まとめ

【運の方程式】は僕が今まで読んだ中で確実にTOP5には入ってくる良本でした。

ロングゲーム】と合わせて読むといいかもしれません。

対処療法的なテクニックではなく,どのように人生を生きていけばいいのかということがわかる本です。

もし自分の子どもが人生に迷ったとき,この本を参考にアドバイスができるかもしれません。

タイトルとURLをコピーしました