近年は特にメンタルの問題が重要視されている気がします。
それにはいろいろな要因があるでしょうが、メンタルを回復させる方法なんて学校では学びません。
普通の人はメンタルが悪化したら回復させる手段を持っている人のほうが少ないわけです。
今回紹介するのは、伊藤絵美著【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】です。
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】では、認知行動療法をベースにセルフケアができるようになるワークをたくさん教えてくれます。
そんなに難しいワークもなく、おそらく誰でもできるようなワークなので、読んで実践することでメンタルケアが手軽にできるのはすごいことだと思います。
この記事では【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】を要約し、気になったところを解説していきます。
一番大事な基本「外在化」
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】の中でとくに強調されていたのは「外在化」というテクニックです。
これは心や体の現象について、紙に書き出したり、スマホに入力したりして、外に出し、客観的に見ることができる状態にすることです。
紹介されているワークのほとんどはこの「外在化」を利用するので、これだけは覚えて欲しいと強調されていました。
「筆記開示」という心理療法もありますが、それと同じですね。
嫌なことを紙に書き出すだけでもけっこうストレス減りますからね。
この紙に書き出すっていうのは、認知行動療法だけではなく、ビジネスのアイデアを出したり、自分の頭を整理したいするのにも役に立つので、本当に大事だと実感します。
1つのワークを選んだら1ヶ月は続ける
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】の中には認知行動療法のワークがたくさんあるので、まずは自分の目的とやりやすいものを探し、1つ決めてみてください。
そしてそのワークを最低でも1週間、できたら1ヶ月は続けて欲しいと書かれています。
継続するのって大事なことで、いくら効果があることを実践しても、ちょっとやっただけではほとんど変化が起こらないんですよね。
例えば「マッサージは一つの部位を3〜5分かけましょう」というプロトコルがあるとして、本当に3〜5分かけてる人って少ないんですよ。
タイマーで測ってみるとわかりますが、3〜5分ってけっこう長いですからね。
どんな研究を見てみても、かなり厳しいメニューでも6週間くらい時間をかけないと変化がみづらいという話もよく聞くので、個人的には6週間はひとつの目安にしていますね。
「続けていくわかってくる」ということも経験できますよ。
自分のスキーマにきづく
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】で僕が勉強になったのは「スキーマ」という言葉です。
スキーマとは、心の根っこにある深い思考のことです。
マイルールや信念みたいな言葉で置き換えてもいいと思います。
例えば、「私は母親だからきちんとしなければいけない」とか「先生は人に弱みを見せてはいけない」みたいなスキーマがあると、生きづらくなります。
僕も「きちんとしなきゃ病」になっていたことがあるのでよくわかります。
あの生きづらさはスキーマのせいだったんだな…
何かしらつらいことがあったら、「もしかしたら悪いスキーマが自分にはあるのではないか」と考えてみるといいかもしれません。
そしてそれを外在化してみると、対処法がわかりやすくなりますね。
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】には、生きづらくするスキーマのことを「呪い」と表現していました。
これはわかりやすいですね。
僕たちは多かれ少なかれ、呪いに支配されて生きていると言っても過言ではないでしょう。
そしてやっかいなことにその呪いには気づきにくいので、まずは自分にかけられている呪いを解くことが大事なのでしょう。
まとめ
【セルフケアの道具箱 ストレスと上手につきあう100のワーク】では、認知行動療法をベースにセルフケアができるようになるワークをたくさん教えてくれます。
著者の伊藤先生は、心療内科の先生なのですが、心療内科でもこういうワークとかをするらしいですよ。
周りに心療内科とかなければまずはこの本で試してみるといいかもしれません。
またこのブログではおなじみのパレオさんは「心療内科は普通の内科くらい気軽にいくべき」とおっしゃっていたので、何か特別な病院と考えずに行ってみるのもいいでしょう。