ジョシュア・フィールズ・ミルバーン,ライアン・ニコデマス【minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ】要約レビュー

暮らし
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  • 部屋が片づけられない
  • 部屋にいても落ち着かず,集中できない
  • ミニマリストに憧れている

ミニマリストとまではいかなくても,自分が生活する部屋を片づけてスッキリさせたいと考えている人は多いです。

しかし,自分が持っているものを捨てることができない人がほとんどです。

それなら「ミニマリストから学ぼう」ということで,今回紹介する本はこちらです。

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ジョシュア・フィールズ・ミルバーン氏とライアン・ニコデマス氏が ウェブで公開しているエッセイをまとめた本がこの【minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ】です。

この記事では【minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ】を要約したあとで気になったことを解説していきます。

ミニマリズムとは本当に必要なものにフォーカスすること

そもそもミニマリズムとかミニマリストという言葉を誤解している人が多いでしょう。

僕もこの本を読むまでは「ミニマリストはものを持たない人たちのこと」くらいの認識でした。

著者は以下のようなことを「ミニマリストの嘘」と言っています。

  • 所持品を100個以下におさえる
  • 車やテレビをもってはいけない
  • 定職につくのは厳禁
  • 世界中のエキゾチックな土地を旅して暮らす
  • ブログを書かなければいけない
  • 子どもをもってはいけない

もちろんこれらのことは具体的な行動としては表に出ているのですが,本質的には違うということです。

ミニマリズムの本質とは「有意義な人生を送るため,不必要で過剰な事物をそぎ落とすためのツール」と著者は解説しています。

その結果として,モノを持たないという行動になっているだけです。

さっさとその皿を平らげなさい

「さっさとその皿を平らげなさい」という言葉は,著者のお母さんがよく言っていた言葉らしいですが,これはミニマリズムの本質をついている言葉です。

現代人の生活は例えると,テーブルの上にたくさんの皿があり,それぞれ皿に様々な料理が乗っています。

そして,それをどれから食べてもいいし,完食してもしなくてもいい,そんな人生を送っている人がほとんどです。

もちろん人生のある時期はこのようなことも必要でしょうが,本当に自分の人生を見つめ直すときに,どの皿の料理が大好きで,どの皿の料理は別になくてもいいかなと深く向き合う必要があります。

「さっさとその皿を平らげなさい」という言葉は,別になくてもいい料理を思い切って放棄し,大好きな料理が乗っている皿をまずは平らげ,次の皿の料理を食べるということを表現しています。

いわゆるシングルタスクですね。

マルチタスクよりもシングルタスクのほうが,仕事の生産性も満足度も高いと言われています。

現代人のほとんどはマルチタスクに冒されていますから,ミニマリズムを理解するためにまずはシングルタスクを数ヶ月間試してみるといいかもしれません。

感傷のこもったアイテムを手放す

思い出があるものってなかなか捨てられませんよね。

【minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ】では,思い出がある,感傷のこもったアイテムがなくても記憶として思い出を持ち続けることができると主張しています。

著者のお母さんがなくなったときのエピソードが印象的でした。

著者はお母さんが亡くなった後,お母さんが住んでいたアパートを引き払わなければいけませんでした。

お母さんはセンスがよかったみたいで,アパートにはセンスがあふれるたくさんのものがあったそうです。

最初はそれらをすべて保管しようと,トラックやトランクルームを予約したそうですが,すべてキャンセルし,処分したそうです。

実際にお母さんが著者の子どものころのもの(賞状や作品など)を大事に保管していたそうなのですが,それらは開けられた形跡がなかったそうです。

でもお母さんは著者の子どものころのことをよく覚えていました。

そこで「思い出はアイテムに残るのではなくその人の記憶に残るのだ」と気づいたそうです。

海外って家族の絆がすごい強いイメージがあります。

身内が亡くなるというのは,本当に悲しいことで,思い出のアイテムには特別な価値を感じるバイアスが生まれやすいはず。

それでも著者は母の遺品をすべて処分したそうです。

ここからは僕の意見ですが,大事な人が亡くなったのは悲しいことですが,生きている人がその負担になることはよくないと思うのです。

もし著者がお母さんの遺品をすべて保管するという選択をしていたら,トランクルームなどのコストが毎月かかってきます。

それなら思い出は記憶に残し,モノはすべて処分してしまったほうが生きている人の負担にならず,前を向く手助けになると思います。

いきなりここまで極端に行動できる人は少ないかも知れませんが,頭の片隅にこのエピソードは残しておきたいですね。

「したほうがいい」だと人生は変わらない

【minimalism 30歳からはじめるミニマル・ライフ】の中で1番印象に残っているのは「したほうがいい(have to)」と「しなければいけない(must)」についての言及でした。

例えば,「ミニマリストになりたい」と考えたとき,やはり今持っているものの大半は捨てなければいけません。

このことを「頭で理解している」だけでは「捨てたほうがいいよね」くらいの感覚に留まってしまいます。

ですが,これが「感情で理解している」という状況だと「捨てなければいけない」というマスト事項に変わっていきますよね。

ようするに人生を変えたかったら,頭で理解するだけでは不十分で,何かしらの経験をし,心の底から理解し,変化をマスト事項にしなければいけないのです。

ダイエットするときでも,テレビでダイエット情報を知るだけだと「痩せたほうがいいよね」くらいしか考えませんが,好きな人が「太っている人は無理」と言っていたら「絶対に痩せてやる」と思いますもんね。

いかに知識として理解している状態から感情から理解するに移行するかを考えないといけないということですね。

まとめ

何をしなくても情報が入ってくる時代なので,受け身で生きていると身動きがとれなくなります。

そこで本当に必要なもの,自分が大事だと思っていることにフォーカスする意識がまず必要で,そのために必ずしも必要ではないものを捨てていくことで,さらに大事なものにフォーカスできるのだなと思いました。

僕はもともと部屋は片づいているほうですが,「本当に必要なものにフォーカスする」という観点で考えると,もっと生活をシンプルにできるなと思いました。

手始めにもうちょっとモノを捨ててみようと思います。

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