竹田ダニエル【世界と私の A to Z】要約レビュー

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  • 今の若い人たちが考えていることがわからない。
  • なぜZ世代は大人と同じようにできないのか。
  • このままでは日本はダメになってしまう。

僕は現在41歳で,若い世代と触れあうことが多い仕事をしていますが,若い子たちの考えや態度にイライラすることもあります。

「なんでそんなぬるい考えしかできないのか」と思ったりすることもしばしば。

周りの大人たちもそういうことを言っている人は少なくありません。

今回紹介するのは,竹田ダニエル著【世界と私の A to Z】です。

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【世界と私の A to Z】はアメリカのZ世代のライフスタイルや価値観について解説してくれている本です。

著者の竹田さん自身もいわゆるZ世代で,他の世代との違いや背景などもわかりやすく教えてくれています。

これを読めば,少しは若者たちの考え方についてわかるのではないでしょうか。

この記事では【世界と私の A to Z】を要約し,気になった部分を解説していきます。

本を読んで得た知識を僕なりにかみ砕いたり,すでに持っている知識と混ぜたりしているので,必ずしも本書と同じ内容ではない場合もあります。

Z世代は14〜27歳くらいまでの人たち

まずはZ世代って具体的に何歳くらいの人たちってことをおさらいしておきましょう。

ついでに他の世代の名称も書いておきます。

  • ベビーブーマー(ブーマー世代):1946〜1964年
  • X世代:1965〜1980年
  • Y世代(ミレニアル世代):1981〜1996年
  • Z世代:1997から2010年

Z世代っていうのは,この記事を書いている時点(2024年2月)で14〜27歳くらいまでの人たちのことですね。

中学生くらいから働き始めてから4〜5年くらいの人たちってことでしょう。

ちなみに僕はY世代,いわゆるミレニアル世代と言われている層です。

Z世代はデジタルネイティブ

Z世代の人たちは,生まれたときからインターネットが発達していて,スマホやSNSに触れてきた,いわゆる「デジタルネイティブ」世代です。

当然,デジタル機器の扱いなんかにも慣れているでしょうが,本質はそこではなく,幼いころから世界と繋がっていたということにあります。

幼いころから世界のリアル,現実,多様性,いいところからクソなところまでに触れてきていて,考え方が柔軟でもあり,また世の中に絶望している世代なのです。

【世界と私の A to Z】を読んで,Z世代の人たちに抱いた僕の印象は「達観してるな」ということです。

そして,個人的には僕の価値観とかなり近しいので親近感がわきます。

ちなみに【世界と私の A to Z】で語られている Z世代はアメリカのZ世代のことなので,日本の若者とは少し印象が違うかなとは思いました。

Z世代は自分を大切にし,自分を愛する

前述したとおり,Z世代の人たちは世の中に絶望しています。

良いニュースも悪いニュースも簡単に手に入るという状況が子どものころからあったわけで,世の中の汚い部分もよく理解しています。

そして,大人たちが残してきた負の遺産(環境問題など)の尻拭いをさせられると考えているので,まあそれは絶望しますよね。

だからこそ,自分たちをとても大切にし,自分を愛する傾向があると書かれています。

ただこれも,自分勝手というネガティブな意味ではなく,社会のために戦い続けることができるように,そして多くの人を助けることができるように,まずは自分を愛し,しっかりしなければいけないというポジティブな考えなのです。

これがすごく共感できましたね。

よく「他人のため」と言って自己犠牲している人もいて,それが美徳だという世の中の風潮ですが,僕はまったくこの考えには共感できません。

それならZ世代の考えのほうが共感できるし,「セルフ・コンパッション」と考えると科学的に正しいとさえ思えてしまいます。

Z世代はSNSで自分のスタンスを言葉にして声を上げる

SNSに自分語りをしたり,物事をはっきり書いてしまうことは,日本だと嫌われていたりする行為な気がしますが,アメリカのZ世代はSNSで自分のスタンスをしっかりと主張しているそうです。

僕もどちらかというと主張する側なのですが,やはり多少なりとも周りの目は気になる気がして,抑え気味になってしまうこともあります。

ただ自分のスタンスをはっきりさせるということは,それ以外の人は自分の周りにいなくてもいいと考えていることでもあり,かなりメリットも大きいと思うのです

もちろん必要以上に人を傷つける必要はありませんが「私はこういう人間ですよ」という自己開示はもっと日本人も,僕たちの世代もやったほうがいいのではと感じましたね。

Z世代の恋愛は1回目のデートからかなり踏み込んで話す

おもしろかったのが,Z世代の恋愛は「hardballing(ハードボウリング)」というスタイル?をとることが多いらしいです。

例えば,マッチングアプリでマッチングして,1回目のデートのとき,僕の感覚なら最初はいわゆる普通のトークをしますよね。

ただハードボーリングというのは,いきなりお互いが求める関係性や恋愛観,透明性といったかなり踏み込んだ話をするとのことです。

最初から正直に共有することで,時間の無駄になる無意味なやりとりをなくすという意図があるそうですが,とても合理的だなと思います。

確かに,お互いが合うか合わないかは早い段階でわかっていたほうがお互いのためですよね。

合わなかったらさっさと次にいったほうがいいわけですから。

最悪なのは合わないんだけど,流れで付き合ってしまい,結婚までしてしまうなど。

でもこういうのってけっこうありそうですよね。

そういう意味で,Z世代の恋愛観はおもしろいし合理的だと思いました。

まとめ

【世界と私の A to Z】を読んで,(アメリカの)Z世代は達観しているなと思ったし,共感できる部分も多かったです。

もちろん必ずしもZ世代全員が倫理的に正しい行為を行っているわけでも,歴史や文化に関する知識があるわけでもありません。

ですが,そういう価値観に達したには理由があり,その背景などを考えるととても興味深く,ミレニアル世代の僕としても勉強になるし,反省もしないといけないと感じています。

大人からすれば「地に足がついていない」ように見える世代ですが,もっと理解を示し,お互いが成長しあうような関係になれればいいなと思いました。

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