勝敗を決めるスポーツをしている人ならわかってくれると思いますが、実力がついてきたけど結果はついてこないってことありますよね。自分よりも実力が下の人に負けたりすることもあるでしょう。
僕もそういうタイプの人で、練習の時の実力が本番で出ないタイプの人間でした。でもそこからどうすればいいのかがわからず、改善しようがありませんでした。
今回紹介するのは、ピア・ニールソン、リン・マリオット、ロン・シラク共著【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】です。
【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】は、一見不可能だと感じることを達成するためにやるべきことや心構えを教えてくれる本です。
その名の通りゴルフがテーマの本ですが、勝敗がつくスポーツをやっている人すべてにおすすめできる内容です。
この記事では【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】を紹介し、気になったところを解説します。
実践を想定した練習をする
練習ではめちゃくちゃ上手くいって「次の試合は絶対優勝できるな」って思ったけど、本番で実力を発揮できず勝てなかったみたいな経験って誰しもがあると思います。
なぜこんなことが起こるのかというと、「練習と実践が切り離されているから」と【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】の中では言われています。
例えばゴルフ場に練習に行ったとして、ボールをセットして、ドライバーで打つ、これをたくさん反復練習するわけですよね。
ただ実際の本番だと「ボールをセットできる場所は整備されていない可能性がある」し「ドライバーを1ホールで連続で打つことはない」わけです。
であれば、練習の段階でできるだけ本番に近い状況で練習するのが、本番で実力を発揮するポイントだと思います。
パターの練習をしたいのであれば、まずは「グリーンの外から寄せてからパットを打つ」というチャンク(かたまり)で練習するのが実践を想定した練習です。
もちろんショットの基礎がまったくできていないのであれば、まずは基礎を習得するために同じクラブで何度もショットの練習をする必要があるでしょう。
しかし、試合に出るのであれば試合を想定した練習が必要なわけです。
このへんの話に関しては【初心にかえる入門書】の内容も参考になると思いますのでよろしければ。
自分がコントロールできることだけに集中する
ゴルフは基本的には勝負ごとなので、勝つときもあれば負けるときもあるでしょう。しかし、ほとんどの人は勝ちたいはず。
でもこの「勝ちたい」という気持ちのせいでい悪いプレーをしてしまったということは、おそらくどんなスポーツをやっていてもあることだと思います。
【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】では、こういう人たちのためのアドバイスとして「自分がコントロールできることだけに集中しよう」と主張しています。
ほとんどの人は自分がコントロールできないことに意識を向けてしまい、自分のプレーを見失ってしまいます。
例えば、対戦相手が調子が良すぎてすごく良いプレーをしたりすると、こっちのメンタルは悪くなるでしょう。周りの観客がマナーが悪く騒がしかったり、天気が悪かったり、風が強かったり、これらも自分のプレーに影響を及ぼすかもしれません。
ですが、これらのことは自分ではどうしようもないものです。それだったら最初から意識せず、自分がコントロールできるものだけに意識をむけるべきだということなのです。
自分がコントロールできるものといえば
- 本番のための準備(日々の練習)
- 服装、靴、クラブ
- 戦略
- 次に打つショット
これって言われるよりもかなり難しいので訓練が必要です。でもこれが少しずつでもできるようになってくると世界が変わりますよ。
技術だけを学ばない
【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】の主張として書かれていたのは「ゴルフの技術だけを学んでいてもトップにはなれない」ということです。
【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】によるとゴルフには以下の5つの要素が必要だと書かれています。
- 身体面
- 技術面
- 精神面
- 感情面
- 社交面
ほとんどの人は何かスポーツをするとき「技術面」だけを高めようとしていますし、習い事の教室なんかもそのようにデザインされていることがほとんど。でも結局トッププレイヤーを観察していると、技術面以外のことが優れていたりするんですよね。
僕もスポーツを長年やっているのですが、技術面だけでなく、身体面や精神面、感情面を勉強しはじめたら結果が出るようになりました。おそらくゴルフだけじゃなく、他のスポーツだったり人生すべてに言えることなのだと思います。
まとめ
【ゴルフ「ビジョン54」の哲学】は、一見不可能だと感じることを達成するためにやるべきことや心構えを教えてくれる本です。
ゴルフをやらない人でも何か勝負事をやっている人には刺さる内容があるはず。