メディアとかは常に「日本は景気が悪い」みたいば情報を発信しています。
僕たちはこれらの情報を真に受けてしまいがちなのですが、そもそも景気ってずっと悪いままなのでしょうか。
景気がずっと下がり続けているのであれば、世の中終わりなのではないでしょうか?
そんなことはない気がするんですよね。
今回紹介するのは、堀井正孝著【金利を見れば投資はうまくいく】です。

【金利を見れば投資はうまくいく】は「金利を見ることで景気がどう動くのかが予測できる」という主張をしていて、その主張を裏付ける証拠と説明をしっかりしてくれている本です。
景気って、GDPとかいまいちよくわからない指標で測るものかと思っていたのですが、金利を見れば景気がわかるとはどういうことなのでしょうか。
この記事では【金利を見れば投資はうまくいく】を要約し、気になったところを解説していきます。
世界的な金融危機の前には金利が動いている
僕たちが経験している世界的な金融危機で一番記憶に新しいのは「コロナショック」でしょう。
当然これらのことは誰も予測できていませんでした。
2019年のIMF世界経済見通しによれば、どの国もGDPは成長すると予測されているのですが、コロナが起きたあとの2020年4月の発表だと、大幅に下方修正されています。
ここでアメリカの長期金利を見てみると、順調に成長を続けてきたのですが、2018年11月に高値になり、それ以降下がり始めます。
これが景気が減速する一番最初の金利の動きだそうです。
ここで2008年に起こった世界的な金融危機「リーマンショック」についても見てみましょう。
同じように見てみると、アメリカの長期金利は2007年6月に高値になり、そこから低下し続けています。
コロナショックと同じように、約1年くらい前から長期金利は低下し続けているのです。
3つの金利だけを見ればいい
【金利を見れば投資はうまくいく】によれば、景気を予測するのであれば「3つの金利」だけをおさえればいいそうです。
- 10年国債利回り(長期金利)
- 政策金利(短期金利)
- 社債利回り
それぞれの詳細は本を読んでいただくとして、ざっと説明すると、まず長期金利が先に動きます。
長期金利は景気や資金需要に敏感に影響を受けて変動し、短期金利はそれに追随するように人間が決めて変動するので、ゆっくり変動します。
変動のスピードが違うので、どこかの点で長期金利と短期金利が逆転したりします。
これを「長短金利差」と言い、以下の公式で表現されます。
長短金利差がマイナスになったら「冬接近」と言われており、景気が悪くなり、利下げが行われるのでうす。
10年に一度、世界を巻き込む危機がおこる
【金利を見れば投資はうまくいく】によれば、景気は金利を見れば分かるということなのですが、その景気のサイクルにも3つのサイクルがあると言われています。
- 信用サイクル(10年)
- 金融政策サイクル(5年)
- 在庫サイクル(2.5年)
細かい説明は本書に譲るとして、10年、5年、2.5年というサイクルがあり、このサイクルの中で景気が悪くなったり良くなったりしています。
簡単に言えば、信用サイクルでは景気がいいと判断されるけど、在庫サイクルとしては景気が悪いという状況のあるわけです。
もうおわかりだと思いますが、この3つのサイクルの悪いところが全部かさなってしまうと、それが世界的な金融危機になるのです。
2008年のリーマンショックと2020年のコロナショック、12年なので、だいたい10年と見なすことができますよね。
だからもしかしたら2028〜2032年のあいだくらいにはまた世界的な経済危機になるかもしれないということを覚えておけばいいのではないでしょうか。
すべてはアメリカから始まる
景気をみるときに、やはり一番に見なければいけないのは「アメリカ」だそうです。
世界経済を人間の体にたとえると
- 体:世界
- 心臓:アメリカ
- 各臓器:新興国
- 米ドル:血液
という感じのようで、日本に住んでいながらも、アメリカの動向をチェックすることはとても重要なようです。
長期金利が動き出すのものアメリカからのようで、どの金利をチェックしておけばいいのかも【金利を見れば投資はうまくいく】では解説してありますので,本書でご確認ください。
まとめ
【金利を見れば投資はうまくいく】は「金利を見ることで景気がどう動くのかが予測できる」という主張をしていて、その主張を裏付ける証拠と説明をしっかりしてくれている本です。
ちょっと難しい内容なので、僕も完璧に理解はしていないのですが、とりあえず10年後にはまた世界的な経済危機があるかもしれないということは頭に入れておくといいでしょう。
これを読んでも完璧に経済を予測することは不可能なので、やはり個別株の投資は極力せず、インデックス投資でコツコツやっていくのが楽かなとは思いました。
日本の状況についても書いてありましたが、なぜここまでのことがわかっていながら、日本は景気が悪いままなのかという話がおもしろかったです。
日本ももっとデータを見れる人が国を動かせるようになったらいいですね。