八木仁平【世界一やさしい「才能」の見つけ方】要約レビュー

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  • 才能がある人がうらやましい
  • 自分には特別な才能なんてない
  • 今の仕事が楽しくない

子どものころから短所を指摘され続けてきて,自分には才能がないと思っている人が日本にはたくさんいます。

しかしそれは間違いで,多くの人が才能と感じているものが実は才能ではないとしたらどう思いますか?

そして誰しもが才能があると言われたら,自分の才能って何と気になりませんか?

自分には才能がないと思っている人が自分の才能を見つけ,今後の人生を楽しく生きるためにはどうすればいいのでしょうか?

そんな疑問に答えてくれるのが,八木仁平著【世界一やさしい「才能」の見つけ方】です。

この本によると,才能を外に求めず,自分の内側,過去の経験から才能を探すことができるとのことです。

この記事では,この本を要約し,気になったところを解説していきます。

才能とは,ついやってしまっている行動のこと

本書では才能のことを「ついやってしまっている行動」と定義しています。

プロのサッカー選手がいたとして,この人にはサッカーの才能があるわけではないんですよ。

もしかしたら「あきらめない才能」かもしれないし「仲間とコミュニケーションをとる才能」かもしれないし「目標に向かって計画する才能」かもしれません。

本人としてはとくに努力しているわけではなく,普段からやっている行動こそが才能で,それをただサッカーに活かしているだけ,という考え方です。

才能は「動詞」,好きなことは「名詞」と考えるとわかりやすいかもしれません。

そう考えると,誰でも「ついやってしまっている行動」ってあるはずですよね。

僕も本を読むのが好きだし,教育系のYouTubeを観るのが好きです。

これはもしかしたら「人生に役に立ちそうな情報を集める」のが才能かもしれません。

誰しもがもっている「ついやってしまっている行動」を過去の経験から探していこう,自分の内に眠っているはずなので掘り起こそうというのが「才能を探す」ということなのです。

本書では才能を探すためのワークが順序よく解説されています。

才能は早く見つけたほうがいい

才能は「ついやってしまっている行動」と考えると,自分の才能を探すために資格を取ったりすることが間違っていることがわかります。

これは多くの人がやりがちな間違いだと本書は指摘しています。

才能を探すためにスキルを身につけるのではなく,先に才能を見つけてからそれにあったスキルを身につけるというのが正しい順序です。

将来の仕事になりそうだから簿記の資格を取ろうとしたとします。

でも座って作業することが苦手だったりすると,簿記の資格を取って税理士事務所に就職したところで苦痛なだけです。

先にスキルを追い求めてしまったせいでミスマッチが起きてしまいました。

それなら「人前で話すのが好き」ということに気づき,そこで初めてコーチングの勉強をすると,ずっと楽しく仕事ができるようになるのです。

僕の場合はYouTubeで動画をアップしてたこともあるのですが,どうも苦手で,今思えば苦痛だったかもしれません。

しかし,文章を書くことは好きみたいで,ブログは10年以上続いています。

このブログも本を読んで,アウトプットする目的で続いています。

ブログを書くことは苦痛ではないんですよね。

というふうに,先に文章を書くことが好きということに気づいていれば,YouTubeに手を出すというような遠回りをしなくても良かったということなんです。

先に才能を見つけ,その才能を土台としてスキルを身につけていく。

これが正しい順序です。

長所を活かし,短所をカバーする

よく「長所を活かすほうがいいのか,それとも短所を直すほうがいいのか」という議論になります。

日本人は極端が好きなので「どちらかしか認めない」という風潮が強いです。

本書では,長所を活かすだけでも,短所を直すだけでもダメと主張しています。

例えば「ヨットの帆」,これを長所と見立てます。

短所は「ヨットの船底にできている穴」です。

ヨットの帆が大きいほどグングンと進んでいきます。

でも穴を直さなかったらいずれ沈んでしまいます。

これが長所ばかりを強くし,短所を無視した結果です。

逆に穴を修理したけど,帆を張らなければ前に進みません。

これが短所は直したけど,長所を無視している結果です。

ということは大事なのは「両方」ということですね。

帆もしっかりと張り,船底の穴も直す。

これが人生が良い方向に向かうために必要なことです。

そしてさらに大事なのは順番です。

まずは長所を活かし,その後に短所をカバーするのです。

まず長所を活かすことでポジティブな感情が動き,視野が広がります。

そうすれば自然と短所をカバーしようという方向に意識が向きます。

短所に目を向けれるようになると,さらに長所を活かせるようになる…という好循環を生むことになるのです。

結論は,長所を活かすことも大事だし,短所を直すことも大事。

そしてその順番も大事というわけですね。

まとめ

才能やセンスという言葉をよく使う人がいますが,厳密に定義して使っている人は少ないです。

本書では才能を明確に定義し,才能を探すにはどうすればいいのか,また才能を活かすにはどうすればいいのか,わかりやすく書かれています。

ワークがたくさんありますがじっくりと取り組んでみてください。

僕も取り組んでみて,あらたに「これ自分の才能かも」ということが今1つ見つかったところです。

自分の才能を発見し,それを活かすという方向に舵を切ると,今苦しんでいる人はその苦しみから開放されるかもしれません。

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